秋の深まりとともに増える危険 ― 日没の早さに注意を!
11月に入り、朝晩の空気が一気に冷え込むようになりました。街路樹が色づき始め、秋の景色を楽しみながら運転する人も多い季節です。しかし、この時期は意外にも交通事故が増える傾向にあります。原因のひとつが「日没の早さ」です。夏の感覚のままでいると、帰宅時間帯にはすでにあたりが暗くなり、歩行者や自転車の発見が遅れることがあるのです。
警察庁のデータでも、日没後1時間前後は歩行者事故が最も多い時間帯とされています。特に通勤・通学や買い物帰りの時間と重なる17~19時台は、ドライバー・歩行者双方の注意が求められます。車のライトは「暗くなってから点ける」ではなく、「薄暗くなり始めたら早めに点灯」するのが鉄則です。最近の車にはオートライト機能もありますが、曇りの日やトンネルでは反応が遅いこともあるため、手動での確認を習慣づけましょう。

また、秋は視界を遮る要因が増える季節でもあります。朝の霧や夕方の西日、落ち葉が舞う道路など、ちょっとした油断が事故につながることもあります。特に山間部や郊外では、カーブの先に落ち葉が積もって滑りやすくなっていることもあるため、スピードを控えめにすることが大切です。
歩行者や自転車も、「見られているだろう」という思い込みは危険です。暗い服装よりも、反射材を活用したり、明るい色の上着を選んだりすることで、自分の存在をアピールできます。夜間に犬の散歩をする際も、リードや服に反射材をつけることで事故防止につながります。
秋のドライブは気持ちのいいものですが、同時に「危険が潜む季節」でもあります。少しの注意と心がけで、防げる事故はたくさんあります。早めのライト点灯・速度の抑制・歩行者への配慮。これらを意識して、秋の交通を安全に楽しみましょう。






