じめじめとした梅雨の季節が迫ってきます。梅雨の時期は一年の中でも交通事故の多い時期になります。視界が悪くなることにより「追突事故」や「スリップ事故」などの事故
・・・(続きはこちら) じめじめとした梅雨の季節が迫ってきます。梅雨の時期は一年の中でも交通事故の多い時期になります。視界が悪くなることにより「追突事故」や「スリップ事故」などの事故・死亡事故が多発しています。今回は梅雨に交通事故が増える要因と事故を防ぐための安全運転対策を見ていきましょう。
梅雨時に交通事故が多発する原因は雨による視界不良が原因と考える方がほとんどだと思います。もちろん視界不良は大きな要因の一つですが、それだけではなく細かく見ていくとドライバーの心理状況や歩行者の行動癖によるものが事故を引き起こすケースもあります。これらを含めて要因は5つあります。ひとつずつ見ていきましょう。
1.雨による視界の悪化
交通事故の発生する時間帯は季節関係なく夕暮れ時や明け方です。梅雨の時期は厚い雲が空にかかり薄暗い状態が続くので視界不良による事故が起きやすくなります。しかも雨が降ると視界はさらに悪くなりますし、ドライバーは運転時にワイパーを使用するのでさらに視界が悪くなります。
2.雨音による車内と車外の音の遮断
ドライバーは運転時には8割以上が目からの情報により車を運転すると言われていますが、その他は音による情報を頼りに運転します。
梅雨時の運転は地面や車体にたたきつけられる雨音で外の音が聞こえづらくなり耳から入る情報が少なくなります。
前方や後方からくる車やバイクのエンジン音が聞こえないため出会い頭事故が起きやすく、登校、下校時間子供たちの声が雨音でかき消され追突事故なども発生しやすくなります。
3.水たまりによる路面の悪化
雨が降り続くと道路に水たまりができやすくなります。水たまりが大きくなるとタイヤが滑りやすくなり事故に繋がります。
大きな水たまりの中をスピードを出して走行すると「ハイドロプレーニング現象」が起きやすくなります。ハイドロプレーニング現象とはタイヤと路面の間に水が入ることで車がアイススケートのように滑ってハンドルやブレーキが効かなくなるというものです。
この現象が起きる原因は「スピードの出しすぎ」「タイヤの溝の摩耗」「タイヤの空気圧不足」の3つが主な原因です。
また、雨天時はカーブを曲がる際にもスリップ事故が多発します。急カーブが多い道路ではスピードを落として走行しましょう。
4.歩行者の問題
梅雨に交通事故が多いのはドライバーの過失だけが問題ではありません。歩行者は傘をさして歩くため視界が悪化します。また、傘をさしている時は視線が下に行きがちになるので歩行者は前方と後方の注意がおろそかになっており事故に巻き込まれやすくなります。
ドライバーも歩行者もお互い視界が悪くなるため、明るい時間帯でもヘッドライトを点けたり、反射材をつけたりと工夫が必要です。
雨天時の歩行者の行動で気をつけるポイント
・子供の急な飛び出しがある
・雨に濡れたくない為無理な道路の横断がある
・横断歩道を渡らない人が増加する
・信号無視する人が増える
・傘をさして自転車運転する人が増える
5.ドライバーの心理的な問題
梅雨時の運転は平常時と違い視界の悪化、路面の悪化、雨音の影響でドライバーは普段よりも集中して運転しなければなりません。その為ドライバーには心理的に大きな緊張とストレスが加わります。
また、雨の影響で道路の交通量が増え渋滞が発生しやすくなります。目的地に早く着きたいとの思いから運転が乱暴になり事故を招く可能性があります。
雨で視界が悪い中でスピードを出せばスリップ事故、追突事故の確率が上がるのは言うまでもありません。
ドライバーが気をつける雨天時の運転心理
・イライラしない
・急ぎすぎない、無理な追い越しはしない
・歩行者の動きに十分注意する
・車両の雨対策を行い余裕をもって運転する
・大雨が来たら運転を停止する、休憩する
梅雨時の安全運転対策
ここからは事故を起こさないための安全運転対策について説明します。
運転時に気をつけるポイントと運転前にチェックしたい車のメンテナンスについて解説します。
運転編
梅雨の運転は視界の悪化、路面の悪化、聴力の悪化という3つを意識して丁寧な運転が必要です。ドライバーはスピードを出しすぎない、車間距離を開ける、ハンドルをしっかり持つなど基本に忠実な運転を心がけるべきです。
また、周りの車も同様に視界が悪いため曲がる際は早めにウインカーを出し、早めにブレーキを踏むなど早めの行動で周囲にこちらの意図を伝えることも大切です。
歩行者の急な飛び出しにも対応できるように狭い道ではゆっくり運転したり、ハイビームを活用するなど歩行者にも存在を知らせる必要があります。
車両のチェックとメンテナンス編
ワイパーの交換
ワイパーは雨天時の安全運転の保安部品となるものです。基本的には消耗品になるので定期的な交換が必要です。交換のタイミングはスジ状の千が残る、ビビビと音が鳴る、拭きムラが出る、水が滲んで残る
油膜をとる、撥水コート
車を運転しているとフロントガラスや窓に汚れや油膜がこべりつきます。この油膜が張り付いた状態になると撥水が悪くなり視界が悪化します。梅雨時は雨により油膜がつくためフロントガラスやサイドミラーなどはこまめなお手入れが必要になります。
タイヤの交換
ハイドロプレーニング現象が起きる大きな要因の一つがタイヤの摩耗です。雨の日のスリップ事故を無くす意味でもタイヤの溝がすり減っていないかのチェックをかかさずに行いましょう。
梅雨時の事故はドライバーの安全運転の意識、車両の日々の点検で防げます。周りの交通に迷惑のかからないように日頃から安全運転を心がけ交通事故ゼロを目指しましょう!